音声の文字起こしを無料で済ませる方法|精度・速さ・機密性の条件別に実測で選ぶ
録音した日本語音声を無料で文字起こしする方法を、同じ音声2本(クリア・雑音あり)の実測データに基づいて条件別に解説。精度最優先・とにかく速く・外部に送りたくない、それぞれの最適ツールと無料枠の落とし穴が分かる。
スマホやICレコーダーで録った音声メモ・短い録音の文字起こしは、登録なしの無料Webツールだけで完結する。
当サイトが2026年7月13日に同じ日本語音声2本(静かな室内での読み上げ 52.5秒・生活雑音ありの読み上げ 46.7秒)で実測した結果、最適なツールはあなたの優先順位で変わる。先に結論をまとめる。
| あなたの条件 | 最適ツール | 実測の根拠 |
|---|---|---|
| ① 精度最優先・雑音まじりでも正確に | Any2Text | 総合92点で1位。雑音あり音声でも文字誤り率3.5% |
| ② とにかく速く・日本語の画面で | 文字起こしさん | 1本平均13.3秒で全文表示(今回最速)。総合88点 |
| ③ 機密の音声・外部に送りたくない | Whisper Web | 処理がブラウザ内で完結し音声が外部サーバーに送信されない |
3ツールとも登録・メールアドレス不要で無料。以下、共通の手順と条件別の詳細を実測値付きで解説する。
無料でできる共通の手順
どのツールでも流れは同じ3ステップだ。
- 録音ファイルを用意する(iPhoneのボイスメモならm4aのまま)
- ツールのページでファイルをアップロードする
- 言語で日本語(Japanese)を指定して実行する
つまずきやすいのが1と3だ。
まずファイル形式。実測ではAny2Textも文字起こしさんもm4aを変換せずそのままアップロードできたので、事前のmp3変換は不要だった。
次に言語設定。Whisper Webは初期状態が英語専用モデルのため、Multilingual(多言語)トグルをON+言語=Japaneseにしないと日本語ではまともに動かない。
【条件別】無料ツールのおすすめ
① 精度最優先・雑音まじりの録音 → Any2Text
精度で選ぶならAny2Text。実測では生活雑音のある音声でも文字誤り率3.5%(93点)と崩れず、クリア音声5.9%(88点)と合わせて総合92点で1位だった。
無料枠はゲスト(登録なし)のまま最初の15分まで。日付・金額・数字はほぼ正確に拾えた。
弱点は3つ。処理が1本あたり平均34.1秒と遅く、画面表示は英語、無料枠は分単位の切り上げ消費(52秒の音声1本で1分減る・実測)だ。
② とにかく速く・日本語の画面で → 文字起こしさん
速さと手軽さなら文字起こしさん。日本語の画面でファイルを選ぶだけで自動的に始まり、1分弱の音声が平均13.3秒で全文表示された(今回最速)。
精度も総合88点で1位に僅差の2位。クリア音声で文字誤り率9.1%、雑音ありで**6.1%**だった。
ただし弱点がはっきりある。静かな音声でも「感謝セール」が「感謝制度」に、「駐車場」が「収支所」に置き換わる単語の誤りが出た。
置き換わっても文としては自然に読めてしまうため、目視確認を省くと気づけない。無料枠も1音声3分まで(無料登録で毎日10分に拡大)と短めで、結果がサーバー側に履歴として残る挙動も確認している。
③ 機密の音声・外部に送りたくない → Whisper Web
社外秘の録音など音声を外部サーバーに送りたくない場合の唯一の選択肢がWhisper Webだ。処理がブラウザ内で完結し、音声が端末の外に出ない。
登録不要で1ファイル200MB・20分まで、回数制限の表示もなかった。
ただし精度は正直に書く。初期のtinyモデルでは日本語の文字誤り率がクリア音声で180%(数字の羅列を繰り返すエラー出力)、雑音ありで55%と実用レベルに達せず、総合20点だった。
「無料」表記のツールが実際は使えないことがある
「無料・登録不要」をうたっていても、実際に使えるかは別問題だった。検証で確認した実例を挙げる。
- NoteGPT: 「Free Online, No Sign-up」表記だが、実際はサインインしないとアップロードできなかった(「Sign In to get 15 free quotas per month」の表示を確認)
- ConvertSpeech: 無料枠は1回だけ。1回変換すると「Free Conversions left: 0」になり、アップロード欄自体が消えた
このほか360Converter(無料枠あり)とwriteout.ai(無料)も候補だったが、当サイトの固定検証手順と相性が悪く今回は対象外とした。詳細は比較記事の注意点にまとめている。
ChatGPTでの文字起こしはすすめない
同じ音声で検証した結果(2026年7月15日・手動実施)、無料版(未ログイン)は音声ファイル(m4a)を添付できなかった。つまり無料で済ませる手段にならない。
有料のPlusではクリア音声の精度83点(文字誤り率8.7%)と数値は専用ツール並みだった。だが誤り方が根本的に違う。
長い録音・会話の録音は要注意
当サイトの実測は約50秒の音声2本のみで、長時間録音と2人以上の会話(話者分離)は未検証だ。
無料枠から言えるのは、Any2Textが15分・文字起こしさんが1音声3分(無料登録で毎日10分)・Whisper Webが1ファイル20分までという上限。1時間の会議をまるごと無料は、今回検証した範囲では難しい。
3ツールの精度スコア・検証条件・結果画面のスクショは無料文字起こしサイトおすすめ3選【2026年7月版】にまとめている。
よくある質問
- 登録なし・無料でどこまで文字起こしできますか?
- 実測時の確認では、Any2Textはゲストのまま最初の15分まで(分単位の切り上げ消費)、文字起こしさんは1音声3分まで(無料登録で毎日10分)、Whisper Webは1ファイル200MB・20分までで回数制限の表示なし、という条件でした(2026年7月13日確認)。
- iPhoneのボイスメモ(m4a)はそのまま使えますか?
- 当サイトの検証では、Any2Textと文字起こしさんはm4aファイルを変換せずそのままアップロードでき、正常に文字起こしできました(2026年7月13日確認)。事前のmp3変換は不要です。
- 2人の会話は話者ごとに分けてくれますか?
- 話者分離は今回未検証です。当サイトの実測は1人の読み上げ音声2本(約50秒×2)のみで、2人会話のテストデータを準備中です。次回更新で追加予定です。